今年度の大工育成プロジェクトも最終回になりました。
第4回目の座学は「現場のマナー」を学ぶということで、つい先日完成した本の内容からARU田口設計工房の田口先生に講師をお願いしました。
こちらの本は私が副委員長を務めているJBNの既存改修委員会で作成されたもので、主にリフォーム現場において気をつけなければならない事を整理して纏められた本になります。
特に現場の経験が少ない大工さんや現場監督さん向けに、どこに気を配って工事を行わなければならないか、それを怠ると何が起きてしまうのか、イラストを交えながら分かりやすい説明で、皆さんも真剣に聞いていました。
現場の心構えとして、まずは身なりからきちんとすることが大事ということは当たり前ですが、普段から気にしていないとお客様から仕事に入る前にこの人はきちんとした仕事が出来る人かどうか判断されてしまうということに気づいてもらえたらと思います。
その翌週に行われた最終回の第5回は弊社でもいつもお世話になっている松井郁夫建築設計事務所の松井先生に「美しい日本の木組みの家」と題して、日本の家の歴史を紐解きながら、地震に強い家とはどのような家なのか、以前行われた実大実験の動画を見ながら理屈だけではない本当の安全な住まいを造る為にはどうすれば良いか、松井先生がこれまで経験された様々なことを伺って、これから1人前の大工さんになる皆さんの心に深く刻まれたことでしょう。
そして午後の実技で5回に渡って作ってきた四方転びの椅子を皆さんで講評をしました。
最後まで完成した人は少なかったようですが、皆さんにとっては普段の仕事ではなかなか出来ない貴重な経験が今回出来ました。
弊社の荒木大工も頑張って完成に漕ぎ着けました!
また来年もこのプロジェクトを引続き行って、更なるレベルアップを図って参ります。