先日はこれから始まる佐倉の家(設計:松井郁夫建築設計事務所)の構造材の検査で奈良県の吉野まで松井さんと弊社の大工さんと一緒に行ってきました。
まず始めに吉野へ行く前に協同組合もくよう連の仲間で京都のツキデ工務店さんにお邪魔して吉野材を使った家造りを案内して頂きました。
作業場では大工さんが黙々と木と向き合って墨付けを行っています。 タケワキの大工さんもその仕事ぶりや道具等興味深く見ていろいろと話をしていました。
現場もいくつか案内して頂いて、それぞれの家の造り方や設計が同じ木組みの家でも様々で技術力の高さと木の使い方等、とても勉強になりました。築出社長有難う御座いました。
翌日は朝から吉野の材木屋さんへ伺って材料の検査を行いました。
基本的に梁も柱も全て見えるので、どこでどの向きで使うかを図面とにらめっこしながら1本1本番付けを全員で行っていきました。
こちらの材料は天然乾燥といって乾燥機に入れない自然な乾燥によって木の水分を徐々に減らしていったものですが、1年以上たった材料はおおよそ乾燥されています。
お昼は吉野ではおなじみの柿の葉寿司を頂きましたが、その時の割箸も吉野産です。中でも良い箸は先端の木目が5本以上入っているそうです。とても目が詰まっていることが分かります。
写真の木は250年以上前から植林されている杉の木です。感覚がおかしくなるくらい大きな木が整然と立っているのを見て皆自然の偉大さを感じていました。
山の途中には湧き水が出ていてとても円やか味でした。休日になるとわざわざここまで水を汲みに来る人達で列になるそうです。
帰り際に吉野の木で出来た酒樽を使っている造り酒屋さんに寄って酒蔵を見せてもらいました。
今回の吉野では現場から山まで遡って訪ねることによって、改めて木を使った家造りの有り難みと大切さをより一層深くさせてくれるものでした。
大工さん達も山から出てくる木を直接見ることによってより木への愛着が高まったことでしょう。