家を建てる前に行う儀式「地鎮祭」。
「地鎮祭」という名前は聞いたことがあるけれど、どんな儀式なのか詳しく知らない人が多いのではないでしょうか?
家を建てることは、人生の中でもとても重要な一大イベントです。
そんな大イベントだからこそ地鎮祭について詳しく知りたい方のために、弊社で実際に行っている地鎮祭を例に説明したいと思います。
地鎮祭ってどんな儀式?
地鎮祭は「じちんさい」と呼ばれていますが、「とこしずめのまつり」というのが正しい読み方です。
地鎮祭は家の建築工事が始まる前の儀式で、地の神である大地主大神(おおとこぬしのおおかみ)・氏神(うじがみ)・地域の神である産土大神(うぶすなのおおかみ)をお迎えして土地を祓い清め、豊かな太陽の恵み、自然の営み溢れる大地の一部に、建物を建てて半永久的に専有させて頂く許しを請う為の儀式です。併せて工事の無事と守護、土地・建物の安全と堅固、御家族の弥栄を祈願します。
家を建てる土地の四隅に青竹を立て、しめ縄で囲んで祭場をつくり、施主や工事関係者が参列して行います。
地鎮祭の主催は建築会社で神主を招いて行うのが一般的ですが、費用や時間の関係で施主が米や酒、塩をまくだけで済ませる。また、地鎮祭を行わないという選択をする施主もいます。
日取りはいつが良い?
基本的には施主の都合の良い時に行いますが、仏滅やさんりんぼう、土用の日等を避けて、 大安・友引・先勝等の吉日を選ぶ事が多いです。時間は午前中が一般的です。
大安や友引といった吉日は、六曜(ろくよう、りくよう)という暦の中でも一番有名な暦注(日時や方位などの吉凶、その日の運勢など)からきています。六曜は「先勝(せんしょう、せんかち)」・「友引(ともびき)」・「先負(せんぷ、せんぶ、せんまけ)」・「仏滅(ぶつめつ)」・「大安(たいあん)」・「赤口(しゃっこう、しゃっく)」の6種の曜があります。
三隣亡(さんりんぼう)
三隣亡とは建前など建築に関する凶日とされ、この日に建築事を行うと「三件隣まで亡ぼす」とされてきたため、今でもこの日を避ける建築関係者が多くいます。
江戸時代の本には「三輪宝」と書かれ、注記として「屋立てよし」「蔵立ててよし」と記されており当時は吉日とされていました。しかし、「よ」と「あ」の書き間違えにより、「よし」が「あし」となったため、凶日として扱われることとなり「三輪宝」が「三隣亡」となったという説があります。